鉄筋工事の単価と相場t単価の数え方・鉄筋の重さ・国の労務費の基準・圧接の単価
公開 ・ セコカン君
鉄筋工事は、使う鉄筋の重さ(t)で単価を出します。鉄筋の太さごとの重さと、国が2025年12月に出した鉄筋工事の労務費の基準値をまとめました。
01鉄筋の単価はtで数える
鉄筋工事の見積もりは、「鉄筋の重さ(t)×t単価」が基本です。図面から鉄筋の長さを拾い、太さごとの重さを掛けて、合計の重さを出します。
| 鉄筋工事の費用 | 中身 |
|---|---|
| 材料 | 異形棒鋼(鉄筋)そのもの。値段は鋼材の市況で動く |
| 加工 | 切断と曲げ。加工場(工場)でやることが多い |
| 組立 | 現場で配筋して、結束線で留める |
| 運搬・揚重 | 加工場から現場へ運ぶ、クレーンで上げる |
| 継手 | ガス圧接や機械式継手。か所数で別に出すことが多い |
材料と手間をまとめた単価(材工)か、加工と組立の手間だけの単価かは、見積もりごとに違います。
02鉄筋の太さと重さ
| 呼び名 | 1mあたりの重さ |
|---|---|
| D10 | 0.560kg |
| D13 | 0.995kg |
| D16 | 1.56kg |
| D19 | 2.25kg |
| D22 | 3.04kg |
| D25 | 3.98kg |
| D29 | 5.04kg |
| D32 | 6.23kg |
例えば、D13を1,000m使うと、995kg(約1t)です。D25なら、約250mで1tになります。
同じ1tでも、D10はD25の約7倍の長さになります。細い鉄筋が多い建物ほど、1tあたりの本数が増えて、加工と組立の手間がかかります。
03国の労務費の基準
2025年12月12日から、改正建設業法で、国が決めた「労務費の基準」を大きく下回る見積もりや契約が禁止されました。鉄筋工事(建築)は、最初に基準値が出た職種の1つです。
| 鉄筋工事(建築) | 労務費の基準値 |
|---|---|
| 東京都 | 71,472円/t |
| 北海道 | 63,590円/t |
東京都の値は、「鉄筋工の労務単価32,600円×1.88人日/t」と「普通作業員の労務単価26,800円×0.38人日/t」を足したものです。労務単価は令和7年3月からの公共工事設計労務単価です。鉄筋工の1.88人日のうち0.50人日は、工場での加工にあたる手間です。
前提は、RCのラーメン構造、階高3.5〜4.0mくらい、形が単純な建物、D10〜D32の鉄筋です。
- 職人の手間(労務費)だけの値。鉄筋の材料・運搬・揚重機・経費は入っていない
- 形が複雑、太い鉄筋が多い、階高が高いなど、前提と違う現場は補正する
- 都道府県ごとに値が違う
国の基準では、1人1日あたり約0.44tを加工・組立する計算です。
04ガス圧接の単価
国の検討段階の資料(素案)では、ガス圧接(D25とD25)の労務費は、東京都の例で1か所588円です。溶接工の労務単価37,000円×0.013人日と、普通作業員26,800円×0.004人日を足した値です。圧接は、鉄筋の重さではなく、か所数で数えます。
05公共土木の単価の例
鳥取県は、土木工事の鉄筋工(加工・組立、D10〜D51)の標準単価を59,000円/t(令和7年3月から)としています。土木の積算の条件での単価なので、建築の相場とはそのまま比べられません。
06見積もりで見るところ
- 鉄筋の重さ(t)を、太さごとに出しているか
- 材料(鉄筋)が入っているか、別か
- 加工場での加工、運搬、揚重が誰の負担か
- 圧接や機械式継手のか所数と単価
- スペーサー・結束線などの副資材
- 法定福利費が別に書かれているか
07よくある質問
鉄筋の重さは、どうやって出す?
太さごとに、使う長さ(m)を合計して、1mあたりの重さを掛けます。継手や定着の長さも入れます。見積もりでは、切りしろなどの分として、少し多めに見ることがあります。
常用(人工)で頼むと、いくら?
鉄筋工の設計労務単価(令和8年3月から)は、全国平均31,267円です。日当の決まり方は職人の日当と工事の単価のページにまとめています。
基準より安い見積もりを出すと、どうなる?
建設業法で、労務費の基準を大きく下回る見積もりや契約は禁止されています。守らない建設業者は指導や監督の対象になり、発注者は勧告や公表の対象になります。
まとめ
- 鉄筋は、太さごとの長さ×1mあたりの重さで重さを出し、t単価を掛けて見積もる
- D13は1mで0.995kg、D25は3.98kg。同じ1tでもD10はD25の約7倍の長さになる
- 国の労務費の基準値(鉄筋・建築)は東京都で71,472円/t。手間だけの値で、材料は入らない
出典:国土交通省「労務費の基準値」の公表資料(令和7年12月)、国土交通省「労務費の基準の作成について」(素案)、北海道建設新聞「標準労務費の都道府県別基準値を公表」、鳥取県「鉄筋工・足場工・型枠工の標準単価」、JIS G 3112(鉄筋コンクリート用棒鋼)。相場は時期と地域で変わります。 数値は2026年10月時点で確認しています。