施工と安全 / 鉄筋工事

鉄筋のガス圧接施工の手順・外観検査の基準・不合格の直し方

公開 ・ セコカン君

鉄筋の端どうしを突き合わせ、酸素とアセチレンの炎で加熱しながら押しつけて一体にするのがガス圧接です。施工の条件、検査の基準、不合格のときの直し方をまとめました。

1.4d以上 長さ 1.1d以上 鉄筋径 d
ふくらみの直径は鉄筋径の1.4倍以上、長さは1.1倍以上。径が異なるときは細いほうの径で判断します。

01施工の手順と条件

  1. 端面を整える圧接する端面をグラインダーで平らにし、周りを軽く面取りする。端面の処理は圧接する当日に行う
  2. 突き合わせる端面のすき間は 2mm以下。偏心や曲がりがないか確かめる
  3. 加熱する還元炎で始め、端面が密着したら中性炎に切り替えて加熱する
  4. 加圧する圧力を加えて、所定のふくらみを作る。鉄筋は径の1.0〜1.5倍ほど縮むので、加工長さに見込んでおく
  • 隣り合う圧接位置は400mm以上ずらす
  • 鉄筋径の差が7mmを超えると、原則として圧接しない
  • 雨・雪・強風のときは、覆いなどをしない限り作業しない
  • 密着する前に火炎に異常が出たら、切り取って圧接し直す

02圧接できる人

手動ガス圧接の技量資格圧接できる鉄筋
1種D25以下
2種D32以下
3種D38以下
4種D51以下

可燃性ガスと酸素を使って金属を加熱する業務なので、ガス溶接技能講習の修了も必要です。

03外観検査の合格基準

項目合格基準
ふくらみの直径鉄筋径の 1.4倍以上
ふくらみの長さ鉄筋径の 1.1倍以上
偏心量鉄筋径の 1/5以下
折れ曲がり2°以下
圧接面のずれ鉄筋径の 1/4以下
検査の数外観検査は全数

超音波探傷試験の抜取検査は、1検査ロットにつき30か所。不合格のロットは、残りを全数検査します。

04不合格のときの直し方

不合格の内容直し方
ふくらみの直径・長さが足りない再加熱し、圧力を加えて直す
折れ曲がりが2°を超える再加熱して直す
偏心量・圧接面のずれが大きい切り取って圧接し直す
焼割れ切り取って圧接し直す

05安全のポイント

  • ガス容器は40℃以下に保ち、火の粉や炎が当たらない所に置く
  • 容器は転倒しないよう固定する。運搬するときはキャップを付ける
  • 溶解アセチレンの容器は立てて置く
  • バルブの開け閉めは静かに行う
  • 下に可燃物がないか確かめ、火の粉の落ちる先を養生する

まとめ

  • 端面のすき間は2mm以下。還元炎で始め、密着したら中性炎
  • ふくらみは直径1.4d以上、長さ1.1d以上。外観検査は全数
  • ふくらみ不足・折れ曲がりは再加熱、偏心・ずれ・焼割れは切り取って圧接し直す
  • ガス容器は40℃以下に保ち、転倒しないよう固定する

06試験とのつながり

出典:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)5章、日本建築学会 JASS 5 鉄筋コンクリート工事、日本鉄筋継手協会「鉄筋継手工事標準仕様書 ガス圧接継手工事」、労働安全衛生規則 第263条、神奈川県「ガス溶接・溶断作業の安全対策」。 数値は2026年10月時点で確認しています。

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