施工と安全 / 解体工事

解体工事の安全作業計画・作業主任者・解体用機械・倒壊を防ぐ

公開 ・ セコカン君

重機で解体中の建物解体工事
重機で解体中の建物(写真:写真AC)

解体工事では、壊している途中の壁や梁が、思わぬ方向へ倒れます。作業計画のとおりに進めなかったことで起きた倒壊事故もあります。法令の基準と、現場で守ることをまとめました。

01作業計画と作業主任者

項目内容
事前の調査工作物の形、き裂の有無、周りの状況などを調べる
作業計画調査の結果に合わせて作業計画を定め、そのとおりに作業する。作業の方法と順序、使う機械の種類と能力、倒壊や落下を防ぐ方法(控えの設置、立入禁止の区域など)を示す
作業主任者高さ 5m以上 のコンクリート造の工作物の解体・破壊には、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者を選任する

02解体用の機械の資格

ブレーカ・鉄骨切断機・コンクリート圧砕機など必要な資格
機体重量 3t以上車両系建設機械(解体用)運転技能講習
機体重量 3t未満小型車両系建設機械(解体用)の運転の特別教育

解体用の機械の旋回範囲は立入禁止にし、誘導者と合図を決めます。くわしくは車両系建設機械のページへ。

03作業中に守ること

  • 作業する区域には、関係者以外を入れない
  • 強風・大雨・大雪などで危ないときは、作業を中止する
  • 器具や工具の上げ下ろしは、つり綱やつり袋を使う
  • 外壁や柱を引き倒すときは、決めた合図を行い、周りの人が避難したことを確かめる
  • 作業者には保護帽を着用させる
  • 散水して粉じんを抑える。周りの道路や家への飛散にも気をつける

04実際に起きた事故

福島県会津若松市では2024年8月、解体用の機械2台で建物の3階部分の梁などを解体していたところ、梁などが歩道側へ傾き、足場とともに倒れました。労働基準監督署は、あらかじめ定めた作業計画によって作業を行わなかった疑いで、会社と代表者を書類送検しています。

05よくある災害と対策

壊している壁や梁が、外側へ倒れる

支えを失った外壁や梁が、計画と違う向きに倒れ、足場や歩道を巻き込む。

対策作業計画で倒す向きと順序を決め、そのとおりに進める。控えを取り、倒れる方向に人を入れない。

解体用の機械の旋回に、作業者が巻き込まれる

手元で分別していた作業者に、旋回したアームや車体が当たる。

対策旋回範囲を立入禁止にする。誘導者を置き、機械と人の作業を分ける。

まとめ

  • 事前に調査し、作業計画を定めて、そのとおりに作業する
  • 高さ5m以上のコンクリート造の解体には、作業主任者を選任する
  • 解体用の機械は、機体重量3t以上で技能講習、3t未満で特別教育
  • 作業区域は立入禁止。悪天候では中止し、引き倒すときは合図をする

06試験とのつながり

出典:労働安全衛生規則 第517条の14〜第517条の19、労働安全衛生法施行令 第6条・第20条、福島労働局 会津労働基準監督署の発表。 数値は2026年10月時点で確認しています。

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