施工と安全 / 建設機械
建設機械バックホウ(油圧ショベル)(写真:写真AC)
車両系建設機械(バックホウなど)資格・作業計画・旋回範囲・用途外使用
公開 ・ セコカン君
建設機械バックホウ、ブルドーザー、ホイールローダー。土を掘る・運ぶ機械は、法令では「車両系建設機械」と呼ばれます。旋回に巻き込まれる、転落する、つり荷が落ちる。決められた措置を機械ごとに整理します。
01車両系建設機械とは
動力で、自分で走れる建設機械のことです。法令では用途ごとに分けられています。
| 種類 | 主な機械 |
|---|---|
| 整地・運搬・積込み用 | ブルドーザー、モーターグレーダー、トラクターショベル、ホイールローダーなど |
| 掘削用 | パワーショベル、バックホウ、ドラグショベル、クラムシェルなど |
| 基礎工事用 | くい打機、くい抜機、アースドリル、アースオーガーなど |
| 締固め用 | ローラー |
| コンクリート打設用 | コンクリートポンプ車 |
| 解体用 | ブレーカ、鉄骨切断機、コンクリート圧砕機など |
02運転に必要な資格
| 整地・運搬・積込み用、掘削用 | 必要な資格 |
|---|---|
| 機体重量 3t以上 | 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習 など |
| 機体重量 3t未満 | 小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育 |
基礎工事用・解体用もそれぞれ技能講習や特別教育があります。ローラーとコンクリートポンプ車は、運転について特別教育があります。
03使うときの基準
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査 | 地形・地質・地層の状態を調べ、記録しておく |
| 作業計画 | 調査に合わせた作業計画を決める。機械の種類と能力、運行経路、作業の方法を示し、関係者に知らせる |
| 制限速度 | 最高速度が10km/hを超える機械は、地形や地盤に合った制限速度を決め、運転者に守らせる |
| 転落の防止 | 路肩の崩壊を防ぎ、地盤の不同沈下を防ぎ、必要な幅員を保つ。危ない所では誘導者を置く |
| 接触の防止 | 運転中の機械に触れるおそれのある所に人を入れない(誘導者を置く場合を除く) |
| 合図 | 誘導者を置くときは、一定の合図を決めて行わせる |
| 運転位置を離れるとき | バケットなどを地上に下ろし、原動機を止め、走行ブレーキをかける |
| 乗せてよい場所 | 乗車席以外に人を乗せない |
| 用途以外の使用 | 荷のつり上げなど本来の用途以外に使わない(下の例外を除く) |
04バックホウで荷を吊ってよい場合
バックホウで荷を吊るのは、原則として「用途以外の使用」で禁止です。ただし、次のような条件をそろえれば認められます。
- 作業の性質上やむを得ないか、安全上必要な場合であること
- 外れ止めの付いたフックなど、荷を吊るための専用の金具を使う
- 荷を吊るクレーン機能付きの機械なら、移動式クレーンとしての資格・基準にも従う(定格荷重の表示、運転資格、玉掛けの資格)
- 吊った荷の下や旋回範囲に人を入れない
クレーン機能付きの機械を使う場合、玉掛けの基準は玉掛けの基本のページと同じです。
05点検と自主検査
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 作業を始める前 | ブレーキ・クラッチの機能 |
| 1か月以内ごと | 定期自主検査(月次) |
| 1年以内ごと | 特定自主検査(資格のある検査者や検査業者が行う。検査標章を貼る) |
自主検査の記録は3年間保存します。
06よくある災害と対策
旋回したバックホウにはさまれる
後ろや横にいた作業員に気づかず旋回し、車体と構造物の間にはさまれる。
対策旋回範囲を立入禁止にする。誘導者を置き、合図を決める。
路肩から転落・転倒する
法肩や路肩を走って地盤が崩れ、機械ごと転落する。運転者が下敷きになる。
対策路肩に近づかない。幅員を確保し、誘導者を置く。シートベルトを締める。
吊った荷が外れて落ちる
バケットの爪にワイヤを引っかけて荷を吊り、外れて下の作業員に当たる。
対策専用のフックを使う。条件をそろえないままの吊り作業はしない。
まとめ
- 機体重量3t以上は技能講習、3t未満は特別教育
- 地形・地質を調べて作業計画を決め、運行経路と作業方法を関係者に知らせる
- 旋回範囲は立入禁止。誘導者を置くときは合図を決める
- バックホウで荷を吊るのは原則禁止。認められる条件をそろえたときだけ、専用のフックで吊る
07試験とのつながり
- 1級建築施工管理技士 一次検定:建設機械・揚重機械・土工事・地下水処理・労働安全衛生法(体制・教育・就業制限)
出典:労働安全衛生法施行令 第20条・別表第7、労働安全衛生規則 第36条・第152条〜第171条の4、職場のあんぜんサイト「作業計画」。 数値は2026年10月時点で確認しています。