木造住宅の上棟(建て方)の流れ1日の順番・関わる人・雨の日・施主が知っておくこと
公開 ・ セコカン君
上棟(建て方・棟上げ)は、柱や梁を組み上げて、屋根の一番上の棟木まで上げる日です。多くの現場では、1日で屋根の防水まで仕上げます。当日の順番と、誰が何をするのかをまとめました。
01上棟とは
基礎の上に、柱・梁・屋根の骨組みを一気に組み上げる作業です。屋根の一番上の部材「棟木」を上げることから、上棟・棟上げと呼ばれます。
今の木造住宅は、工場で継手や仕口を加工した部材(プレカット材)を使うことが多く、現場ではクレーンで吊って順番に組んでいきます。
02上棟の前にすること
- 基礎のアンカーボルトの位置を確かめ、土台を敷く(土台敷き)
- 1階の床の下地(大引・床束)を入れ、床の合板を張ることも多い
- 建物のまわりに足場を組む(足場を先に組む「足場先行」)
- クレーンの置き場所と、部材を置く場所を決める
- 近所にあいさつして、当日の車の出入りを知らせる
03当日の順番
- 1階の柱を立てる土台のほぞ穴に、1階の柱を立てていく
- 1階の梁・桁を架ける柱の上に梁や桁を架けて、仮の筋かいでゆがみを止める
- 2階の床を組む2階の床梁の上に、床の合板を張る。ここが次の作業床になる
- 2階の柱を立てる2階の柱を立てる
- 2階の梁・桁を架ける2階の梁や軒桁を架ける
- 屋根の骨組み小屋束・母屋を組み、一番上に棟木を上げる。ここが「上棟」
- 垂木と野地板垂木を一定の間隔で取り付けて、屋根の下地の野地板を張る
- ルーフィング防水シート(ルーフィング)を張って、雨が入らないようにする
木材を雨から守るため、その日のうちにルーフィングまで張り終えるのが目標です。作業はおおむね朝8時ごろから夕方5時ごろまでです。
04関わる人
| 人 | おもな役目 |
|---|---|
| 大工(棟梁) | 組む順番を決め、柱や梁を組んでいく |
| とび | クレーンの玉掛けと合図、高い所での組立て、足場 |
| クレーンのオペレーター | 部材を吊って運ぶ |
| 現場監督 | 全体の段取り、安全と品質の確認 |
人数は、建物の大きさで変わりますが、10〜20人くらいで組むことが多いです。
05雨や風の日
小雨なら行うことが多く、大雨・強風・雷のときは延期になりやすいです。判断は、前日の予報と当日の朝の様子を見て、現場監督や会社が決めます。高い所での組立ては、悪天候のときは法律でも止めることになっています(悪天候で作業を中止する基準)。
06施主が知っておくこと
- 上棟式をするか、ご祝儀や差し入れを受け取ってもらえるかを、前に会社へ確かめる
- 見学するときは、スニーカーなど動きやすい格好で、立ち入っていい範囲を守る
- クレーンで部材を吊っている下には入らない
- 車を止める場所、トイレを借りる場所を、前に決めておく
ご祝儀や上棟式の費用は、地域と会社によって違います。最近は上棟式をしない家も多くなっています。
07よくある質問
上棟は1日で終わる?
一般的な2階建ての木造住宅なら、骨組みと屋根のルーフィングまでを1日で終えることが多いです。建物が大きい、形が複雑、天気が悪いときは、2日に分けることもあります。
上棟のあとは、何をする?
筋かい・構造用合板・金物を取り付けて、骨組みを固めます。そのあと屋根・外壁・サッシと進みます。金物の取付けが終わると、検査(中間検査)を受ける地域もあります。
上棟の日に雨が降ったら、木は大丈夫?
少し濡れても、乾けば強さに問題がないことがほとんどです。ルーフィングを早く張って、床にたまった水は拭き取ります。気になるときは、工事の会社に乾き具合を確かめてもらいます。
まとめ
- 上棟は、柱・梁・屋根の骨組みを組んで、棟木まで上げる日。多くは1日でルーフィングまで張る
- 順番は、1階の柱→梁・桁→2階の床→2階の柱→梁・桁→小屋組と棟木→垂木・野地板→ルーフィング
- 大工・とび・クレーンのオペレーター・現場監督で、10〜20人くらいで組む
08試験とのつながり
出典:CREX「棟上げ(上棟)の流れ」、労働安全衛生規則 第517条の11。 数値は2026年10月時点で確認しています。