職人の日当と工事の単価設計労務単価(令和8年度)・実際の日当の相場・工事ごとの単価の数え方
公開 ・ セコカン君
職人の日当はいくらが相場なのか。国が公共工事の積算に使う「設計労務単価」と、実際の日当の相場をまとめました。足場は㎡、鉄筋はtなど、工事ごとに単価を何で数えるかの一覧もあります。
01設計労務単価とは
国や自治体が公共工事の工事費を積算するときに使う、職種ごとの1日あたりの賃金です。毎年、実際に払われている賃金を調べて(公共事業労務費調査)決めています。
| 今の単価 | 令和8年3月から適用 |
|---|---|
| 全国全職種の平均(加重平均) | 25,834円(はじめて25,000円をこえた) |
| 前の年からの上がり幅 | +4.5%(全国全職種の単純平均) |
| 何時間分か | 所定の労働時間内の8時間分 |
基本給にあたる額、手当、賞与などの臨時の給与が入っています。残業・休日・深夜の割増賃金、会社が負担する法定福利費、諸経費は入っていません。
工事費を積算するための単価で、下請への支払いや職人の日当を縛るものではない、と国交省は説明しています。
02主な12職種(令和8年3月から)
| 職種 | 全国平均 | 前の年から | 東京都 |
|---|---|---|---|
| とび工 | 30,780円 | +4.0% | 33,100円 |
| 鉄筋工 | 31,267円 | +4.6% | 33,800円 |
| 型わく工 | 31,671円 | +5.0% | 33,000円 |
| 大工 | 30,331円 | +3.1% | 30,600円 |
| 左官 | 30,508円 | +4.1% | 33,800円 |
| 特殊作業員 | 28,111円 | +4.3% | 30,700円 |
| 普通作業員 | 23,605円 | +3.0% | 27,000円 |
| 軽作業員 | 18,605円 | +2.9% | 18,700円 |
| 運転手(特殊) | 29,442円 | +4.8% | 31,100円 |
| 運転手(一般) | 25,275円 | +2.9% | 25,600円 |
| 交通誘導警備員A | 18,911円 | +5.8% | 20,500円 |
| 交通誘導警備員B | 16,749円 | +6.7% | 18,700円 |
全国平均は加重平均、上がり幅は単純平均で出した値です。
03そのほかの職種(東京都・令和8年3月から)
| 職種 | 東京都 |
|---|---|
| 鉄骨工 | 29,800円 |
| 溶接工 | 38,100円 |
| 防水工 | 38,200円 |
| 板金工 | 35,800円 |
| 塗装工 | 36,500円 |
| 内装工 | 34,400円 |
| はつり工 | 31,200円 |
| さく岩工 | 42,000円 |
| 土木一般世話役 | 34,400円 |
| 法面工 | 33,600円 |
| ブロック工 | 32,400円 |
| 電工 | 34,300円 |
| 配管工 | 30,100円 |
| ダクト工 | 30,100円 |
| 保温工 | 28,600円 |
| タイル工 | 27,800円 |
| ガラス工 | 33,400円 |
| サッシ工 | 33,300円 |
| 造園工 | 27,700円 |
東京都の表では、屋根ふき工、建具工、建築ブロック工は、調べた数が足りずに単価が出ていません。また、「解体工」という職種は表にありません。
04地域で違う
設計労務単価は都道府県ごとに決まります。たとえば、とび工は全国平均が30,780円ですが、東京都は33,100円、三重県は33,400円です。自分の地域の単価は、都道府県のホームページで見られます。
05実際の日当の相場
| 日当 | |
|---|---|
| 一人親方(全体の平均) | 21,848円 |
| 雇われている職人(全体の平均) | 17,929円 |
東京都の建設の組合(全建総連東京都連)の、2023年の賃金の調べです。一人親方の職種ごとの日当の相場は、次のくらいです。
| 職種 | 日当 |
|---|---|
| 防水 | 24,727円 |
| 配管 | 22,730円 |
| 内装 | 22,321円 |
| 塗装 | 21,845円 |
| 電工 | 21,728円 |
| 大工 | 21,223円 |
| 土木 | 20,652円 |
| 解体 | 19,967円 |
| 左官 | 19,503円 |
国の統計(令和7年 賃金構造基本統計調査)では、とびの年収は414.5万円、平均年齢は41.9歳です。
06なぜ設計労務単価より低いのか
- 設計労務単価には、賞与などの臨時の給与も1日あたりに割って入っている
- 調べた年が違う。設計労務単価は令和8年度、実際の日当は2023年の調べ
- 一人親方は、日当の中から国民健康保険、年金、労災の特別加入、道具や車の費用を自分で払う
- 設計労務単価は積算のための単価で、実際の支払いを決めるものではない
07工事ごとの単価の数え方
職人の手間は日当(人工)で数えますが、工事の見積もりは、工事ごとに決まった単位の単価で出すことが多いです。
| 工事 | 単価の単位 | 単価の目安 | 設計労務単価の主な職種 | くわしく |
|---|---|---|---|---|
| 足場 | ㎡(掛面積) | 住宅の相場 700〜1,800円/㎡ | とび工 | 足場の費用 |
| 型枠 | ㎡ | 公共土木の例 8,165円/㎡(鳥取県) | 型わく工 | 型枠工事 |
| 鉄筋 | t | 公共土木の例 59,000円/t(鳥取県・加工と組立) | 鉄筋工 | 鉄筋工事 |
| コンクリート打設 | m³ | 公開された相場が少ない | 特殊作業員・普通作業員 | 打設 |
| 鉄骨 | t | 公開された相場が少ない | 鉄骨工・溶接工・とび工 | 鉄骨工事 |
| 杭 | 本・m | 公開された相場が少ない | 特殊作業員・運転手 | 杭工事 |
| 土工事 | m³(掘削・残土) | 残土の処分 3,000〜10,000円/m³くらい | 普通作業員・運転手 | 土工事 |
| 防水 | ㎡ | 相場 3,000〜10,000円/㎡(工法による) | 防水工 | 防水工事の費用 |
| 屋根 | ㎡ | 相場 4,500〜20,000円/㎡(屋根材と施工) | 板金工・屋根ふき工 | 屋根工事の費用 |
| 解体 | 坪・㎡ | 木造の相場 2.5万〜5万円/坪 | はつり工・普通作業員・運転手 | 解体工事の費用 |
型枠・鉄筋・鉄骨・杭などは、会社どうしの取引が中心で、信用できる相場の公開が少ない工事です。ここでは、県が公開している公共土木の標準単価を例として載せています。公共土木の積算の条件での単価なので、民間の建築の相場とはそのまま比べられません。残土の処分は、1つの記事の数字です。
08公共工事の標準単価の例
鳥取県は、土木工事で使う標準単価を公開しています(令和7年3月から、労務と資材を含む)。
| 工種 | 単価 |
|---|---|
| 鉄筋工(加工・組立、D10〜D51) | 59,000円/t |
| 足場工(手すり先行型枠組足場) | 4,332円/掛㎡ |
| 型枠工(鉄筋・無筋構造物) | 8,165円/㎡ |
公共土木の積算の条件での単価です。住宅や民間の建築の相場とは、そのまま比べられません。
まとめ
- 設計労務単価(令和8年3月から)は全国全職種の平均で25,834円。とび工の全国平均は30,780円
- 設計労務単価は積算のための単価で、賞与なども入っている。実際の日当を縛るものではない
- 足場は㎡、鉄筋と鉄骨はt、コンクリートと土はm³など、工事ごとに単価の単位がある
出典:国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」、東京都「工事設計単価表(令和8年3月 一部改定)」、三重県の発表、マネーフォワード「建設業の常用単価とは」、マネーフォワード「一人親方の日当の相場」、厚生労働省 job tag「とび」、鳥取県「鉄筋工・足場工・型枠工の標準単価」、CREX「残土処分の費用」。 数値は2026年10月時点で確認しています。