施工と安全 / 木造工事
木造の建て方の安全作業主任者が要る高さ・足場先行・悪天候・吊り荷・墜落の防止
公開 ・ セコカン君
木造住宅の建て方は、手すりのない梁の上を歩き、クレーンで吊った材を受け取る作業が続きます。軒の高さ5m以上なら作業主任者が必要です。決まりと、現場で気をつけることをまとめました。
01作業主任者が要るとき
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象の作業 | 軒の高さが5m以上の木造建築物の、構造部材の組立て、それに伴う屋根下地・外壁下地の取付け |
| 資格 | 木造建築物の組立て等作業主任者 技能講習 |
| 受講の条件の例 | この作業に3年以上の経験。土木・建築の学科を出ていれば、卒業後2年以上 |
一般的な2階建ての住宅は、軒の高さが5mを超えることが多いので、ほとんどの上棟で作業主任者を選ぶことになります。
- 作業の方法と、労働者の配置を決めて、作業を直接指揮する
- 器具・工具・墜落制止用器具と保護帽の具合を点検し、悪いものを取り除く
- 墜落制止用器具と保護帽の使い方を監視する
02建て方のときの決まり
- 作業する区域に、関係者以外を入れない
- 強風・大雨・大雪など悪天候で危険が予想されるときは、作業を止める
- 材料や工具を上げ下ろしするときは、つり綱・つり袋を使う
- 高さ2m以上で、作業床を作れない所では、墜落制止用器具を使わせ、掛ける所を作る
03足場先行工法
低層の住宅で、柱や梁を組み立てる前に、建物のまわりに足場を組んでおくやり方です。外まわりの梁や桁の上で作業するとき、外側に足場と手すりがあるので、外へ落ちるのを防げます。
足場は手すり先行工法で組み、建物側のすき間が広い所には手すりや床材を足します。足場のことは足場と仮設の種類にまとめています。
04現場で気をつけること
- 梁の上を歩くときは、親綱を張ってフックを掛ける
- 吊り荷の下に入らない。材を受け取る人は、吊り荷が止まってから手を出す
- 合図をする人を1人に決めて、オペレーターと合図を合わせる
- 2階の床の合板は、早めに張って作業床にする。開口部はふさぐか手すりを付ける
- 仮の筋かいを入れる前に、強い風を受けさせない
クレーンの合図はクレーンの合図、屋根の上は屋根上作業の墜落防止のページにあります。
05よくある質問
軒の高さ5m未満なら、作業主任者はいらない?
作業主任者の選任はいりません。ただ、墜落のおそれがある建物の組立てでは、作業指揮者を決めて、作業の方法と順番を労働者に知らせることになっています(労働安全衛生規則 第529条)。
大工も、作業主任者の資格を取れる?
取れます。大工でもとびでも、木造の組立ての経験が3年以上あれば、技能講習を受けられます。
まとめ
- 軒の高さ5m以上の木造の組立ては、木造建築物の組立て等作業主任者が必要
- 作業区域の立入禁止、悪天候での中止、つり綱・つり袋の使用
- 足場先行工法で外へ落ちるのを防ぎ、梁の上は親綱にフックを掛ける
06試験とのつながり
出典:奈良労働局「作業主任者を選任すべき作業」、愛知労働局「技能講習の受講資格」、労働安全衛生総合研究所の資料、労働安全衛生規則 第517条の11〜第517条の13・第518条・第521条・第529条。 数値は2026年10月時点で確認しています。