施工と安全 / 鉄筋工事
鉄筋工事組み上がったスラブの鉄筋(写真:写真AC)
鉄筋の加工・組立てかぶり厚さ・あき・曲げ加工・スペーサー
公開 ・ セコカン君
鉄筋工事鉄筋を正しい寸法で曲げ、正しい位置に組む。コンクリートの中で鉄筋が錆びず、力を伝えるための基本です。かぶり厚さ、鉄筋のあき、加工と組立ての数値をまとめました。
01かぶり厚さ
かぶり厚さは、鉄筋を錆と火から守るコンクリートの厚みです。足りないと、鉄筋が早く錆びて、ひび割れや剥落の原因になります。
| 部位・条件 | かぶり厚さ |
|---|---|
| 設計かぶり厚さ | 最小かぶり厚さ + 10mm(施工の誤差を見込む) |
| 土に接する柱・梁・壁・床・布基礎の立上り | 最小 40mm |
| 基礎(捨コンクリートの部分を除く) | 最小 60mm |
| 屋内の柱・梁 | 最小 30mm |
| 主筋がD29以上 | 主筋径の1.5倍以上 |
| 目地がある所 | 目地底から確保する |
02鉄筋のあき
鉄筋と鉄筋のすき間(あき)が狭いと、コンクリートの骨材が通らず、空洞ができます。次の3つのうち、いちばん大きい値以上とします。
- 25mm
- 粗骨材の最大寸法の 1.25倍
- 鉄筋の呼び名の数値の 1.5倍
例えば D22、粗骨材20mmなら、25mm・25mm・33mm のうち最大の 33mm以上。鉄筋の中心どうしの間隔は、あきに鉄筋の最外径を足した値です。
03加工の基準
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 加工の温度 | 常温で加工する。加熱して曲げない。曲げ戻さない |
| 折曲げ内法直径(SD345) | D16以下は3d以上、D19〜D41は4d以上 |
| 主筋の加工寸法の許容差 | D25以下 ±15mm、D29〜D41 ±20mm |
| あばら筋・帯筋の許容差 | ±5mm |
| 加工後の全長の許容差 | ±20mm |
| フックの余長 | 90°は 8d、135°は 6d、180°は 4d 以上 |
| フックが必要な所 | 柱・梁の出隅部分の鉄筋の末端 |
04組立ての基準
- スラブのスペーサーは、上端筋・下端筋それぞれ間隔 0.9m 程度
- プラスチック製のスペーサーは側面だけ。底面は鋼製かコンクリート製
- 結束線は径0.8mm程度の焼なまし鉄線。端部はコンクリートの内側へ曲げる
- 浮き錆・油・泥は取り除く(ごく薄い赤錆はかまわない)
- 鉄筋は地面に直接置かず、台木の上に置いてシートで覆う
まとめ
- 設計かぶり厚さは、最小かぶり厚さ+10mm。かぶりは帯筋・あばら筋の外側から測る
- 土に接する部分は最小40mm、基礎は最小60mm
- 鉄筋のあきは、25mm・粗骨材の1.25倍・呼び名の1.5倍のうち最も大きい値以上
- 加工は常温で、曲げ戻さない。スラブのスペーサーは0.9m程度の間隔
05試験とのつながり
- 1級建築施工管理技士 一次検定:鉄筋の加工・組立て
出典:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)5章、日本建築学会 JASS 5 鉄筋コンクリート工事。 数値は2026年10月時点で確認しています。