施工と安全 / 土工事・山留め
山留め(土止め支保工)工法・切梁・点検・計測
公開 ・ セコカン君
掘削した側面が崩れないように支えるのが山留めです。山留め壁の種類、切梁とプレロード、点検と計測の基準をまとめました。
01山留め壁の種類
| 工法 | 特徴 |
|---|---|
| 親杭横矢板 | H形鋼の親杭の間に横矢板を入れる。遮水性はない。横矢板は掘削に合わせて速やかに入れる |
| 鋼矢板(シートパイル) | 継手をかみ合わせて遮水する。引き抜いた跡は砂などで埋める |
| ソイルセメント柱列壁 | 遮水性が高い。芯材のH形鋼は、ソイルセメントが固まる前に建て込む |
| RC地中壁 | 剛性・遮水性ともに高い。大規模・深い掘削向き |
02切梁とプレロード
- プレロード(切梁に前もって力を加えること)は、設計切梁軸力の50〜80%程度。山留め壁の変形を抑える
- プレロードをかけるときは、切梁の交差部のボルトを緩めた状態で加圧する
- 切梁の継手は、交差部(中間杭)の近くに設ける
- 火打ち梁は、隅角部や切梁と腹起しの接続部に入れる
03土止め支保工の基準(安衛則)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 組立図 | 組立図を作り、それに従って組み立てる。部材の配置・寸法・材質、取付けの時期と順序を示す |
| 部材の取付け | 切梁・腹起しは脱落しないよう確実に取り付ける。圧縮材の継手は突合せ継手にする |
| 点検 | 7日を超えない期間ごと、中震以上の地震のあと、大雨のあとに点検する(部材の損傷・変形・変位、切梁の緊圧の度合い、接続部・交差部の状態) |
| 作業主任者 | 切梁・腹起しの取付け・取外しには、地山の掘削及び土止め支保工作業主任者を選任 |
04計測管理
| 測るもの | 方法 |
|---|---|
| 切梁の軸力 | 油圧式荷重計・ひずみ計。気温で変わるので、毎日同じ時刻に測る |
| 山留め壁の変形 | 挿入式傾斜計 |
| 頭部の変位 | トランシット、ピアノ線 |
05工法の種類
| 工法 | 特徴 |
|---|---|
| 逆打ち工法 | 地下の躯体を支保工として使い、地下と地上を同時に造る |
| アイランド工法 | 中央部を先に造り、そこから周りを支える |
| トレンチカット工法 | 周辺部を先に造ってから中央部を掘る |
| 地盤アンカー | 切梁の代わりにアンカーで支える。良質な地盤に定着させる。敷地外に出るときは隣地の承諾が必要 |
| 自立山留め | 切梁なし。浅い掘削向き |
まとめ
- 山留め壁は、親杭横矢板・鋼矢板・ソイルセメント柱列壁・RC地中壁。遮水性で選ぶ
- プレロードは設計切梁軸力の50〜80%程度。交差部のボルトを緩めて加圧する
- 土止め支保工は組立図どおりに組み、7日を超えない期間ごとと、大雨・地震のあとに点検する
- 切梁の軸力は気温で変わるので、毎日同じ時刻に測る
06試験とのつながり
出典:労働安全衛生規則 第368条〜第375条、公共建築工事標準仕様書(建築工事編)3章、日本建築学会「山留め設計指針」。 数値は2026年10月時点で確認しています。