施工と安全 / 土工事・山留め
土工事とは(根切り・床付け・釜場などの用語)読み方・用語の意味・地業工事との違い・工事の流れ
公開 ・ セコカン君
根切り、床付け、釜場、つぼ掘り。土工事の現場では、ふだん聞かない言葉がたくさん出てきます。土工事とは何か、よく使う用語の意味、地業工事との違い、工事の流れを、はじめての人にも分かるようにまとめました。
01土工事とは
土工事(どこうじ)は、建物の基礎や地下をつくるために、地面を掘る・土を運ぶ・埋め戻して締め固める工事のことです。山留めや、地下水の処理も土工事に入ります。
02よく使う用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 根切り(ねぎり) | 基礎や地下をつくるために、地面を掘ること |
| 総掘り | 建物の下を、全体まとめて掘る掘り方。地下室がある建物など |
| 布掘り | 基礎の形に沿って、帯のように細長く掘る掘り方 |
| つぼ掘り | 柱の下の独立基礎の所だけを、四角く掘る掘り方 |
| 床付け(とこづけ) | 根切りの底を、設計の高さで平らに仕上げること。仕上げた面を床付け面という |
| 余掘り | 型枠を組む作業の場所をとるため、基礎より外側を広めに掘ること |
| 釜場(かまば) | 根切り底の一角に掘る、水を集めるためのくぼみ。たまった水をポンプでくみ出す |
| 山留め | 掘った側面が崩れないように支える仮設の壁と支え |
| 埋戻し | 基礎ができたあと、まわりのすき間に土を戻して締め固めること |
| 残土 | 掘ったあと、現場で使わずに外へ運び出す土 |
03土工事と地業工事の違い
| 何をするか | 例 | |
|---|---|---|
| 土工事 | 地面を掘る、土を運ぶ、埋め戻す | 根切り、床付け、埋戻し、山留め、排水 |
| 地業工事 | 掘った底を、基礎を載せられる状態に整える | 砂利地業、捨てコンクリート、杭 |
土工事で掘って床付けをしたあと、その上に砂利を敷いて締め固め、捨てコンクリートを打つのが地業工事です。捨てコンクリートの上に墨を出して、基礎の鉄筋や型枠を組んでいきます。
04工事の流れ
- 遣方・墨出し建物の位置と高さの基準を地面に出す
- 山留め深く掘るときは、掘る前に山留め壁をつくる
- 根切り重機で掘る。底に近づいたら掘りすぎないように注意する
- 床付け最後の30〜50cmは、手掘りや平爪のバケットで、底を乱さないように仕上げる
- 地業砂利を敷いて締め固め、捨てコンクリートを打つ
- 基礎鉄筋・型枠・コンクリートで基礎をつくる
- 埋戻し基礎のまわりに土を戻し、層ごとに締め固める
掘削の安全は掘削の安全、山留めは山留め、底の異常と排水は根切り底の異常と地下水処理のページにまとめています。
05もっと知りたい用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 掘削(くっさく) | 地面を掘ること。根切りは、基礎のための掘削 |
| 法面(のりめん) | 掘った所の、斜めに残した土の面 |
| オープンカット | 山留めをせず、法面をつけて掘る方法。敷地に余裕があるときに使う |
| 捨てコンクリート | 床付け面の上に薄く打つコンクリート。墨出しの面になり、基礎の型枠や鉄筋を据えやすくする |
| 砂利地業 | 床付け面の上に砂利を敷いて締め固めること |
| ほぐし率(L) | 掘ってほぐした土の体積が、元の地山の何倍になるか。残土を運ぶダンプの台数を出すときに使う |
| 締固め率(C) | 締め固めた土の体積が、元の地山の何倍になるか。埋戻しの土の量を出すときに使う |
06床付け面を乱してしまったら
床付け面は、建物の重さを受ける大事な面です。重機で掘りすぎたり、踏み荒らしたりして乱したときは、土の種類で直し方が変わります。
| 土 | 直し方 |
|---|---|
| 砂質土 | ローラーなどで転圧して締め固める |
| 粘性土 | 乱した部分を取り除き、砂質土などの良い土に置き換えるか、セメントなどで固める |
床付けの近くは、重機の爪をすき取り用のバケットに替えるか、人の手で仕上げて、地盤を乱さないようにします。
まとめ
- 根切りは掘ること、床付けは掘った底を設計の高さで平らに仕上げること
- 釜場は根切り底の水を集めるくぼみ。総掘り・布掘り・つぼ掘りは掘り方の違い
- 土工事で掘って整えた底に、砂利や捨てコンクリートを敷くのが地業工事
07試験とのつながり
出典:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)3章・4章、日本建築学会「建築工事標準仕様書 JASS 3 土工事及び山留め工事」。 数値は2026年10月時点で確認しています。