内装工事の安全脚立・可搬式作業台・電動工具・粉じん・重い物の運搬
公開 ・ セコカン君
内装工事のけがは、脚立からの転落、電動工具による切り傷、ボードの運搬による腰痛が多くあります。作業ごとの注意と、法令や国の指針の基準をまとめました。
01脚立と可搬式作業台
天井や壁の上の方の作業では、脚立を使うことが多く、そこからの転落が内装工事の大きな災害です。
- 脚立は開き止めを確実に掛け、天板には乗らない
- 手を伸ばして届かない所は、脚立を動かしてから作業する
- 天井の作業が続くなら、手すり付きの可搬式作業台(立ち馬)を使う
- 脚立の上で、ボードなどの重い物を持ち上げない
脚立の基準は脚立・はしごの安全のページにまとめています。
02電動工具
| 工具 | 注意 |
|---|---|
| 丸のこ | 安全カバーを固定したり外したりしない。材料をしっかり押さえ、刃の進む先に手を置かない |
| ディスクグラインダー | といし(刃)の取替えと試運転は、特別教育を受けた人が行う |
| インパクトドライバー | ビスの頭が飛ぶことがあるので、保護めがねを使う |
| 電源 | 漏電遮断器の付いた電源を使う。コードの傷を作業前に見る |
03粉じんと有機溶剤
- ボードを切ると粉じんが出る。防じんマスクを使い、集じん機付きの工具を選ぶ
- 古い建物の改修では、天井や壁にアスベストを含む建材があることがある。壊す前に事前調査をする
- 接着剤や塗床の溶剤を使うときは、窓を開けるなどして換気し、火気を使わない
アスベストの事前調査は石綿の事前調査と報告のページにあります。
04重い物の運搬と腰痛
せっこうボードやLGSの束は重く、数も多いので、運ぶうちに腰を痛めます。国の腰痛予防の指針では、18歳以上の男性が人の力だけで持つ物の重さは、体重のおおむね40%以下、女性はその60%くらいまでが目安とされています。
- ボードは2人で運ぶか、台車を使う
- 搬入は、荷揚げ機やエレベーターを使い、階段での手運びを減らす
- 持ち上げるときは、腰を落とし、物を体に近づける
脚立の天板に乗って天井のボードを張り、バランスを崩して落ちる
あと少し届かない高さで天板に乗り、ボードを支えながら振り向いた拍子に落ちる。
対策天井の作業には可搬式作業台を使う。ボードは2人で支えるか、ボードリフターを使う。
丸のこの刃に手が触れる
短い材料を手で押さえて切り、刃が材料から抜けた瞬間に手に当たる。
対策材料はクランプや台で固定する。安全カバーを固定しない。刃が止まるまで手を近づけない。
05火気と断熱材
改修工事で、溶接や溶断の火花が、天井裏や壁の中のウレタンなどの断熱材に燃え移り、大きな火災になった例があります。燃えやすい断熱材の近くで火気を使うときは、特に注意します。
- 溶接・溶断の前に、まわりと裏側に燃えやすい物がないか確かめる
- 火花が飛ぶ方向に、防炎シートや不燃材で養生する
- 消火器を手の届く所に置き、見張りの人を付ける
- 作業が終わったあとも、しばらく残って、くすぶりがないか確かめる
06よくある質問
可搬式作業台とは?
持ち運びできる、手すり付きの小さな足場台です。現場では「立ち馬」とも呼びます。脚立より作業する床が広く、手すりもあるので、天井の作業などで落ちにくくなります。
天井裏で作業するときの注意は?
天井のボードや野縁の上に乗ると、踏み抜いて落ちます。点検用の通路か、渡した歩み板の上だけを歩きます。暗いので、照明を持ち込みます。
まとめ
- 天井の作業は、脚立より手すり付きの可搬式作業台を使う
- 丸のこの安全カバーを固定しない。といしの取替えは特別教育
- 人の力だけで持つ重さは、男性で体重のおおむね40%以下が目安
07試験とのつながり
- 1級建築施工管理技士 一次検定:労働災害・公衆災害・労働安全衛生法(体制・教育・就業制限)
出典:労働安全衛生規則 第36条・第528条、厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針」。 数値は2026年10月時点で確認しています。