脚立・はしごの安全法令の基準・使い方のルール・やってはいけないこと
公開 ・ セコカン君
現場でいちばん身近な道具が、いちばんけがの多い道具でもあります。脚立やはしごからの墜落は、低い高さでも頭を打てば命にかかわります。法令の基準、正しい使い方、やってはいけないことをまとめました。
01なぜ脚立は危ないのか
脚立やはしごは、作業床と違って手すりがありません。足元も狭く、体を少し傾けただけで、脚立ごと倒れます。2m未満の低い所からの墜落でも、頭から落ちれば大けがや死亡につながります。「すぐ終わるから」と、いちばん気がゆるむ道具です。
02法令の基準
| 共通 | 寸法など | |
|---|---|---|
| 脚立 | 丈夫な構造で、材料に著しい損傷・腐食がないこと | 脚と水平面との角度は75°以下。折りたたみ式は、角度を保つ開き止めの金具があること。踏み面は作業に必要な広さがあること |
| 移動はしご | 丈夫な構造で、材料に著しい損傷・腐食がないこと | 幅は30cm以上。すべり止めの装置を付けるなど、転位を防ぐ措置をとること |
はしごを昇り降りに使うときは、上の端を、上がる先の床から60cm以上突き出させます。
03脚立の使い方のルール
- 開き止めを確実に掛けて、平らで固い所に立てる
- 天板には乗らない。どの段まで乗ってよいかは、脚立に貼ってあるメーカーの表示を守る
- 天板をまたいで作業しない
- 体を脚立の外に乗り出さない。届かなければ、降りて脚立を動かす
- 昇り降りは脚立の方を向き、両手を使う。物を持ったまま昇り降りしない
- 高さ2m以上の所で作業するなら、脚立ではなく、手すりのある作業台や足場を使う
04はしごの使い方のルール
- 立て掛ける角度は、およそ75°にする
- 上下の端を固定するか、下で人に支えてもらう
- 上の端は、上がる先の床から60cm以上出す
- 昇り降りは、はしごの方を向き、3点(両手両足のうち3つ)で体を支える
- 高い所に掛ける固定はしごでは、墜落を止める安全ブロックなどを使う
05よくある災害と対策
天板に乗って作業し、バランスを崩して落ちる
天井の作業で、少しでも高くしようと天板や天板の近くに立つ。
対策高さが足りなければ、大きい脚立か作業台に替える。天板には乗らない。
開き止めを掛けずに使い、脚立が開いて倒れる
すぐ終わるからと開き止めを掛けない、片側に開いた状態で使う。
対策使う前に必ず開き止めを掛ける。傾いた床では使わない。
はしごの下が滑って、はしごごと倒れる
床が濡れている、すべり止めがない、固定していない。
対策すべり止めのあるはしごを使い、上下を固定するか、下で支えてもらう。
06よくある質問
脚立の天板に乗っていい?
乗りません。天板に乗ると、体を支える所がなく、少しのぐらつきで落ちます。どの段まで乗ってよいかは、脚立に貼ってあるメーカーの表示を守ります。
脚立をはしごとして使っていい?
はしご兼用脚立なら、はしごとしても使えます。ただし、はしごとして使うときは、上端を60cm以上突き出す、すべり止めや固定をするなど、はしごの基準を守ります。兼用でない脚立を伸ばして使ってはいけません。
脚立の上で、どんな姿勢で作業する?
脚立をまたいで作業せず、体を脚立の正面に向けます。手を伸ばして届かない所は、脚立を動かしてから作業します。身を乗り出すと、脚立ごと倒れます。
2m以上の高さでも、脚立で作業していい?
高さ2m以上の作業では、作業床を設けるのが原則です(労働安全衛生規則 第518条)。高い所の作業は、手すりのある可搬式作業台や移動式足場、高所作業車を使うほうが安全です。
まとめ
- 脚立は脚の角度75°以下で開き止めを掛ける。移動はしごは幅30cm以上
- 天板に乗らない、またがない、身を乗り出さない。2m以上の作業は作業台や足場で
- はしごは約75°で立て掛け、上端を60cm以上出し、3点で体を支える
07試験とのつながり
出典:労働安全衛生規則 第527条(移動はしご)・第528条(脚立)・第556条(はしご道)。 数値は2026年10月時点で確認しています。